指数型分布族の密度関数は の形に書ける.自然パラメタ の代わりに期待値パラメタ , を用いた 密度関数を と書く.ポテンシャル関数は である.計量 行列 の における値を と書く.同様に1階微分を ,高階微分を , などと書くと, , である.適当に座標系を 取ることにより, , (単位行列)とできる.
の近傍で の曲面をパラメタ表示すると, , とテーラ展開できる.ここで , である. は である. の単位法線ベクトルを の外向きに取り と書く.する と の近傍で は , と書ける. は実数であり符号付距離と呼ばれる. は法 ベクトル空間が1次元のチューブ座標系であり,座標変換 が一対一となる近傍だけを考える.ヤコビアンは である.これを用いて 確率密度関数を 座標系で表現する.スケール変換によって が 倍, が 倍, が 倍されることを考慮すると次の結果を得る.
定理 (修正符号付距離の分布関数). によって座 標変換 を考える.ただし は , は である. を修正符号付距離 と呼ぶ.真のパラメタ値 が 座標系で と仮定しても 一般性を失わない. は 座標系で と書く.このとき の分布関数を と書くと,
である.ただし, そして である.
上式の はパラメタが と仮定して いるが,一般の の場合は と書く.ブートストラッ プ確率の計算では が必要になるが,これ は において を で, を で置き換え,さらに を で評価し た に 置き換えて得られる.加速定数は である. 等の の量に関しては置き換えをする必要はない. は から への射影であり,これを と書く.