下平英寿
データから有用な情報を取り出すための数学的方法論
専門分野: 統計科学すなわちデータから有用な情報を取り出すための数学的方法論の研究。多量のデータを高速なコンピュータで処理して意味のある結論を導くには、複雑な現象を確率モデルで表現する方法が有用であることが多くの分野で示されている。この情報処理の「しかけ」を探求するのが統計科学である。近年ではゲノム科学とコンピュータ科学の融合ともいえるバイオインフォマティクスでも重要な役割を果たしている。
データからいかにして有用な情報を取り出すか,というのが自分の興味の中心である.統計科学は,数学,コンピュータサイエンス,データという三つの要素の交わるところであり,非常に魅力的な分野である.しかしながら長い歴史の結果,「データ」や「情報」を特定の文脈に限定する弊害が目立つようになってきているというのが現状であろう.これを踏まえた上で,確立した方法論から得られる有用なアイデアを継承し,かつ,これまでの枠組みにとらわれない方法論を探求することが自分の目標である.